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2024.08.16

《column.16》「革」「レザー」と呼べるもの

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コラム・16

「革」「レザー」と呼べるもの

キソラのコラム第16弾は『「革」「レザー」と呼べるもの』です。2024年3月一般社団法人 日本皮革産業連合会によって「革」「レザー」と呼べるものが正式にJIS規格で定められました。革製品を取り扱うブランドとして明確に「革」「レザー」を使用していることをこのコラムを通して改めてお伝えさせていただきます。

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日本皮革産業連合会にて2024年3月【「革」「レザー」と呼べる製品は、動物由来のものに限定するとJISで規定されました。(JIS K6541:2024)】と発表されました。このことにより「革」「レザー」がより確固としたものとなり、革製品を取り扱う分野、ブランドの襟を正す機会となりました。
これまで合成皮革である、PU(ポリウレタン)やPVC(ポリ塩化ビニール)にも「レザー」が付随され記載される場面があり、革の立ち位置が曖昧でした。しかしこの度、動物由来の素材のみを「革」「レザー」として呼ぶことが定まりました。

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※以下、一般社団法人 日本皮革産業連合会が発行するリーフレットより内容を抜粋し、記載しております。


JISとは、日本産業規格(JIS-Japanese Industrial Standardsの略)。
日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。

3.1 革(レザー)素材の基本用語

3.1.1 革、レザー
…皮本来の繊維構造をほぼ保ち、腐敗しないようになめした動物の皮用語

※注釈1:毛は除去したものも、残っているものもある。
※注釈2 :仕上げ塗装、又は表面層を付与したものは、仕上げ塗装、又は表面層の厚さが0.15mm以下のものを革(レザー)という。
※注釈3: 革(レザー)を機械的、又は化学的に繊維状、小片又は粉末状に粉砕し、機脂などの使用の有無にかかわらず、シート状などに加工したものは革(レザー)とはいわない。
※注釈4 :”天然皮革”又は”本革”ともいう。”皮革”という用語も使用されるが、”皮革”は”皮”及び”革(レザー)”を総称する用語である。
※注釈5:”革(レザー)及び”皮革”という用語の使用は,ここで定義されたものだけに使用してもよい。この規格に規定されたものを除き、人工的な材料の名称として使用してはならない。

3.1.11 エコレザー
…皮革製造におけるライフサイクルにおいて、環境配慮のため、排水、廃棄物処理などが法令に遵守していることが確認され、消費者及び環境に有害な化学物質などにも配慮されている革(レザー)

3.5 革(レザー)を粉砕などして再利用した素材に関する用語

3.5.1 皮革繊維 / 再生複合材
…革(レザー)を機械的又は化学的に繊維状、小片又は粉末状に粉砕したものを、乾燥質量で50%以上配合し、樹脂などの使用の有無にかかわらず、シート状などに加工したもの

※注釈1:革(レザー)繊維、結合材又は革(レザー)製造用の助剤以外に他の成分がある場合は、それらの成分を表示する。
※注釈2:”レザーファイバボード”又ば”ボンデッドレザーファイバ”ともいう。”再生革”又ば”リサイクルレザー”という用語は正しくない。
※注釈3: 貿易で使われているHSコードにおいては、“コンポジションレザー(composition leather)”という用語が使用されているが、用語としては正しくない。
※注釈4 :表面にポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタンなどの合成樹脂面を配して、革(レザー)の外観に類似させたものもある。

3.6 革(レザー)を模倣した素材に関する用語

3.6.1 合成皮革
…基材に織布、編物、不織布などを用いて、表面にポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタンなどの合成樹脂面を配して、革(レザー)の外観に類似させ、その特性である感触、光沢,柔軟性などを与えたもの
3.6.2 人工皮革
…基材に特殊不織布を用いて、表面にポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタンなどの合成樹脂面を配して、革(レザー)の外観に類似させ、その特性である感触、光沢、柔軟性などを与え、銀付き革調に加工、又は特殊不織布に立毛を配して、スエード調、ベロア調、ヌバック調に加工したもの

※注釈1: 特殊不織布とは,ランダム三次元立体構造をもつ繊維層を主とし、ポリウレタン又はこれに類する可とう性をもつ高分子物質を含浸させたものをいう。
※注釈2 :特殊不織布には、ランダム三次元立体構造をもつ繊維層に織布又は編物を組み合わせ、ポリウレタン又はそれに類する可とう性をもつ高分子物質を含浸させたものも含む。
JIS K 6541:2024革(レザー)一用語 Leather-Vocabularyより抜粋

日本皮革産業連合会HPはこちら

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上記を踏まえた上で、キソラの製品は「革」「レザー」を使用した革製品の販売を行なっているといえます。さらにキソラが作る革製品は革本来の魅力を最大に発揮し、風合いを尊重した素材を採用しています。一般的に傷や色ムラと呼ばれているものも積極的に使い、革の個性として受け入れ、皆様にもその魅力を知っていただけるような取り組みを行ってきました。キソラの製品はどれ一つとして同じものがありません。店頭でお手に取っていただく一つ一つのアイテムは一期一会と同じ。豊かな表情と生きた証に触れて、より長い時間を製品とともに過ごしていただけますと幸いです。

キソラ製品の革の表面に見られる表情の例

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革の傷跡について

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kissoraのYouTubeチャンネル「kissoraの中の人」では、実際に半裁の牛革を使用して、革に残る傷跡や表情にフォーカスした動画も公開しております。1枚の革から部位や傷の大小を見極め、製品化されています。皆さまが出会うkissoraの革製品に見られる様々な証にどのような所以があるのかぜひ知っていただきたいです。ぜひ動画も併せてご覧ください。

kissoraの中の人チャンネル

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